多汗症とは
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多汗症は発汗が異常に増加する疾患です。多くの患者さんは手のひら、足のうらに限定して症状を認め、それぞれ手掌多汗症、足底多汗症と呼ばれます。両者が合併することも多いです。小児期~思春期に発症することが多く、社会的、心理的にも非常に負担のある疾患と言えます。
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手掌多汗症に対しては、近年、保険適用の塗り薬が発売されていますが、効果が不十分な例も多く、また、足底多汗症に対しては保険適用の塗り薬はないのが現状です。
イオントフォレーシスの概要
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イオントフォレーシスは発汗部位に微弱な電流を流し、汗が出る出口をふさぐことで発汗を抑える治療です。その歴史は古く、1940年代から行われており、日本皮膚科学会の多汗症治療ガイドラインでも推奨されています。
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即効性がありますが数週間で効果が切れるため、週に1回程度で継続し、効果を維持していくことが勧められています。
施術の実際
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手のひら、あるいは足の裏を水を浸した布の上に置いていただき、10~15分程度電流を流します。流している間は少しピリピリする感覚があります。
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初回は痛みが出る可能性があるため、少し弱い電流から始めますので、効果が薄い可能性があります。電流を調整して数回繰り返すことで最適な電流の強さになり効果を実感してきます。
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治療は保険適用で、診察料等は別で1回の施術で700円程度(3割負担の場合)となります。

手掌への施行例
治療を行う際の注意点
以下の方は治療を行うことができません。
ネイルを外していない方(前日までに除去していれば可)
刺青のある方ペースメーカー等の電気機械が体内にある方
施術部位に傷がある方(軽微なものであれば可)
施術部位近くにインプラントや体内金属がある方
こちらの指示に従えない方
その他、医師が安全に行うことが不可能と判断した方
施術可能な時間
月~金曜日 午前10:00~12:30
午後15:00~18:00
第1,3土曜日 午前10:00~12:30
午後15:00~16:30
第2、4土曜日は施術を行っておりません。
※ 上記の時間内であっても混雑状況によっては施術できない場合がありますので、お時間に余裕を持って来院してください。
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施術中は手または足を動かさないようにし、電極を決して触らないようにしてください。やけどを起こす危険があります。
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当院では手のひら、足のうら以外の部位へのイオントフォレーシスは効果が不安定のため行っておりません。
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