【最新版】現在の新型コロナに対する隔離期間のまとめ【有症状者・無症状者・濃厚接触者】

2022年9月に第7波のピークが過ぎてきており、厚生労働省から期間短縮や規制緩和の方向に様々な取り組みがされています。

新型コロナによるダメージを最小限にするよう、何度も陽性者や濃厚接触者に対する扱いを変えていますが、正直「今は新型コロナが陽性になったら、隔離期間などどうなっているかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。(実際、私自身も度重なるアップデートで混乱気味になります)

そこで、今一度現時点での陽性者の隔離期間や療養期間・濃厚接触者の待期期間についてまとめてみます。

新型コロナで有症状の方の隔離期間は入院の有無で異なる

新型コロナ有症状者の療養期間のまとめ

新型コロナでの有症状の方は入院している場合と入院していない場合で異なります。

  • 入院していない場合(自宅療養):発症日を「0日」として、7日間かつ症状軽快し24時間たっていれば療養解除
  • 入院している場合:発症日を「0日」として、10日間かつ症状軽快し24時間たっていれば療養解除

例えば9月1日に発熱などで発症され、9月2日に陽性と判明して自宅療養になった場合は、9月1日の7日後である9月8日まで自宅待機、9月9日から職場復帰してよいということになります。もちろん、症状がひどくなっている場合はその限りではありません。

自宅療養が10日間から7日に短縮したわけですが、別段ウイルスの性質が大幅に変化したわけではありません。

そのため、自宅療養があけても10日間が経過するまでは、感染リスクの高い場所の利用や会食などを避けること、マスクを着用することなど、自主的な感染予防行動を徹底するように求められています。

よく質問されますが、自宅療養解除後にPCRで陰性を確認する必要はありません(多くの場合、ウイルスのいわゆる「残骸」を検知して逆に陽性として判定されてしまいます)のでご安心ください。

新型コロナ無症状陽性者の隔離期間も原則7日間

無症状で新型コロナ検査陽性の方の自宅療養期間

新型コロナで「たまたま」陽性になってしまった方はどうなるのでしょうか。

基本無症状であってもウイルスがいることには変わりないので、感染拡大予防の観点から「検体採取日を『0日目』として検体採取日から7日間は自宅待機」となっています。また、症状が発症した場合は、その時点を0日目として考えるのでさらに追加されることになりますね。

たとえば、「1日に無症状でも陽性と判定され、9月8日まで自宅待機の予定だった。しかし7日に発熱などの症状が出現し、新型コロナに矛盾しない所見であり、14日まで自宅待機を延長した」ということも十分考えられます。

ただし、期間短縮の処置として「5日目に抗原検査キットで陰性を確認すれば6日目から療養解除できる(自宅待機は5日目まで)」としています。陰性と判定するのは医療機関である必要があるので、該当される方は各医療機関に相談するとよいでしょう。

濃厚接触者の自宅待機期間は原則5日間

濃厚接触者の待期期間は現在「最終接触した日や感染対策を講じた日を『0日目』として5日間は自宅待機」としています。

たとえば「1日に同居された方が新型コロナを発症し、感染対策を同日講じたならば、6日まで自宅待機して症状が出なければ7日に待機解除」という流れになります。同居されていない方は最終接触からは離れるはずなので、最終接触日を0日目として数えてください。

また抗原検査キットを用いた場合、「2日目と3日目の抗原陰性を確認できたら療養解除」することもできます。この検査は自費検査になりますので、ご注意ください。判定は保健所・医療機関にゆだねられています。

ただし、医療従事者や介護従事者や保育所、障害者支援施設などの方の濃厚接触者については、インフラを支える上で重要なため、「1日目~3日目を通して抗原検査陰性であれば勤務継続してもよい」ということになっています。

自分が濃厚接触者になった場合、どういうプランにするか予め決めておくとよいでしょう。

なお濃厚接触者とは次のような方です。

陽性者の感染可能期間(発症2日前から隔離まで)に以下のような接触があった方

  • 陽性者との同居者
  • 陽性者と長時間接触された方
  • 適切な感染防護なしに患者を診察したり看護した方
  • 陽性者の気道分泌液や体液などの汚染物質に直接触れた可能性の高い方
  • 感染防止対策なし(お互いマスクなし)に陽性者と1m以内で15分以上接触があった方

が濃厚接触者にあたります。詳しくは【最新版】新型コロナ感染症の「濃厚接触者」の定義・自宅療養期間・検査などについてもご参照ください。

新型コロナに関する隔離期間・療養期間のまとめ

新型コロナは普通の風邪ではありませんが、普通に対処できるように徐々に国も整備を変えてきています。

今回の隔離期間短縮は「ウイルスの性質として感染可能期間が短縮されたのを確認した」というわけでなく、むしろ社会的に「普通に新型コロナに対処できるように調整している」という意味合いが強い決定です。

そのため、有症状者の方が自宅療養解除されて、すぐに感染予防対策を終了してよいということは決してありません。特に今まで自宅待機だった8日目~10日目に関しては「十分人にうつしてしまうかもしれない」と考え、行動することが大切ですね。

【この記事を書いた人】 
一之江駅前ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。かかりつけ医として、新型コロナの診療も含めて幅広く診療しております。プロフィールはこちらを参照してください。

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