巻き爪の原因や治し方は?巻き爪矯正やセルフケアについても解説

こんにちは、一之江駅前ひまわり医院です。

  • 巻き爪で時々痛みが出てくることがある
  • 巻き爪で腫れあがって病院へいくこともよくある
  • 巻き爪で何回も症状が出てしまうので、治療したい

など、巻き爪で困っている方はいませんか?当院では巻き爪や陥入爪で腫れたときの治療や応急処置の指導のほか、巻き爪自体の治療についても行っております。

巻き爪・陥入爪・爪周囲炎とは?

巻き爪とは文字通り「爪が曲がって丸くなる状態」のこと。具体的には爪の先端が内側に食い込むように変形します。

一方、よく似た病気に「陥入爪」があります。陥入爪は「爪の側面先端が周囲の皮膚に食い込んで炎症を起こした状態」のことです。もちろん巻き爪からも陥入爪になりますが、巻き爪でなくても起こります。陥入爪は爪の形状に限らず「食い込みやすい爪の形」ならどんな爪でも起こります。

巻き爪や陥入爪を放置すると、時々爪の周囲の皮膚が傷つき細菌が感染することがあります。さらに放置すると赤く腫れあがり痛みを伴うようになります。こうした爪の周囲が細菌感染で腫れることを「爪周囲炎(ひょう疽)」と呼びます。

爪周囲炎は陥入爪から起こることもありますが、他にもささくれやふかづめ、爪を噛むくせなどからでてくる場合もあります。

このように爪のトラブルは様々な原因から起こります。今回はこれらのうち「巻き爪」を中心にお話していきます。

巻き爪の原因は?

ではどうして巻き爪になってしまうのでしょう。巻き爪の原因を一言でいうと「爪の巻く力が、爪を広げる力よりも強くなってしまった」からです。では、なぜ爪の「巻く力」と「広げる力」のバランスが崩れてしまうのか。例えば以下が考えられます。

① 遺伝的に巻き爪の方もいる

2015年の論文では、家族の約半数が巻き爪になる方がいる報告例があります。通常左右対称性に生じ、爪が厚くならないのが特徴です。こうした方はもともと爪が内側に曲がりやすい素因を持っているので、矯正したとしても治療に難渋します。

② 足に合わない靴を履いている

指先がきゅうくつな靴・先のとがった靴・足の形にあっていない靴などを長い間はいていると、爪が靴によって圧迫されて爪が折れ曲がってくることになります。

足に合わなく靴を履いていると、爪のトラブルだけでなく擦れて痛くなったり、靴擦れやタコ・うおのめなど様々な足のトラブルの原因になりますので、靴の選び方も重要ですね。(後述します)

③ 普段から足の指に力が加わっていない

本来爪が巻きやすい方がいますが、足の指にしっかり力が加わると徐々に爪の巻く力に対抗して爪が広がっていきます。

しかし、お年寄りや療養中など足に体重が加わることが少ない方・足の指の力を使わずに歩く方は巻き爪が多くなります。同様に足が変形している方も巻き爪の方が多くなることが報告されています。

④ 間違った爪の切り方をしている

爪の切り方が問題で巻き爪になる方もいます。特に多いのが爪を短く切りすぎる「深爪」です。両端を切りすぎると、皮膚に徐々に埋もれて巻き爪になってしまいます。

正しい爪の切り方は後述しますが、巻き爪にならない切り方を覚えるのが大切です。

⑤ 他の疾患の合併症として巻き爪である可能性

腎臓疾患や全身性エリテマトーデスなどの全身性疾患で巻き爪になることも

また、爪白癬(爪水虫)や爪の下のイボで爪が部分的に厚くなって巻き爪になっているケースも見られますね。

(イボや水虫については下記を参照して下さい)

巻き爪だけでいきなり全身性疾患を疑うことはありませんが、難治性の巻き爪の場合・他の症状などの合併症がある場合は、全身性の合併症をチェックし適宜検査させていただきます。

巻き爪の治し方は?

当院では主に「巻き爪マイスター®」による治療を行っております。(自費診療)

巻き爪マイスターはコイルばねに内臓された超弾性合金ワイヤの弾性力を利用して、爪の彎曲を矯正する器具です。両先端にフックがついており、両方の爪にひっかけてワイヤやばねの元に戻ろうとする力を利用して巻き爪を改善します。

大体1か月に1回のペースで調節するのが一般的です。足の爪自体1か月で1.5mm程度しか伸びないので、ゆっくりではありますが徐々に改善していきます。

大体1~2か月装着をつづけていけば巻き爪は改善しますが、当然個人差があります。特に重度の巻き爪の方では3か月以上かかる場合もありますので、ご注意下さい。その間の具体的な施術方法やケア方法については来院時に改めて説明させていただきます。

その他に、手術療法(フェノール法・保険適応)・ワイヤー法など様々ありますが、状態によっては連携施設に紹介させていただきながらケアしていきますので、ご安心ください。

巻き爪矯正治療の費用は?

巻き爪マイスター®による費用は以下の通りです。

初回治療7500円
再診料+手技料2000円

※ 初回治療には器具代や手技料などが含まれています。
※ 初回治療後2週間後に一度装具のチェックをします。(1000円)1か月くらいで爪も伸びてくるので器具の位置調整が必要になります。

「すぐ壊れたらどうしよう」とお悩みの方も安心して下さい。初回に装着し1週間以内に器具が破損した場合は、無料で再度交換させていただきます

巻き爪のセルフケアや正しい爪切りは?

巻き爪は生活習慣によって大きく左右される疾患なので、普段のセルフケアがとても大切です。様々ありますが、ポイントをお伝えします。

① 正しい爪切りをする

maruho株式会社HPより転載)

足の爪は、丸く切るのではなくまっすぐに切る「スクエアオフカット」がよいとされています。スクエアオフカットの切り方としては

  1. 爪先端の白い部分を1㎜程度残し、一直線に切る
  2. ヤスリを使って尖った角を少し丸くする

となります。(上図参照)大切なのは「尖った角は調節程度で丸く削りすぎない」こと。丸くしすぎると「巻き爪マイスター®」をはじめとした巻き爪のケアをすることができづらくなります。

② 自分に合った靴を選ぶ

自分にあった靴を選ぶことは、足の踏ん張りが作り巻き爪になりにくいばかりか、タコやうおのめ・靴ずれなど様々な足トラブルを避けるのにも有効です。

巻き爪に焦点を当てた、正しい靴の選び方の目安としては次の通りとなります。

  • つま先にゆとりのある靴: つま先部分の幅や高さにある程度余裕がある靴を選びましょう
  • ヒールが低い靴: ヒールが高いと足の重心がつま先よりになり、幅が狭いとさらに巻き爪が進みます
  • かかとがぴったり合う靴: かかとがしっかり固定され、しっかり包みこんでくれる靴のほうが歩く時の重心が安定します。
  • 靴ひもやベルトで調節できる靴: 調節できない靴だと靴と足が一体になりづらく、歩き方が不安定になります。

デパートや靴専門店には、自分にあった靴を相談できる「シューフィッター」さんがいらっしゃるので、相談してみるとよいですね。

③ 歩き方も大切

歩き方は足に非常によく表れてきます。巻き爪になるということは、(もちろん体質もありますが)指への力のかかり具合のバランスが悪いかもしれません。

背筋を伸ばして、腕を前後に振って歩いてみて、足の指の力のかかり具合を確認してみましょう。通常は重心は「かかと」➡「小指の付け根」➡「親指の付け根」➡「親指」と移動してくるはずです。

他の人に歩き方をみてもらうのも1つの方法ですね。普段歩いていない方は、(爪周囲炎で痛い時を除いて)歩くクセを付けるようにしましょう)

④ 巻いてきたら早めに相談するのも大切

巻き爪の方の中には、非常に巻きすぎてなかなか修復できない位のタイミングで受診される方もいます。(中には1周巻いている方も)

巻き爪マイスター®も重度の巻き爪の場合には適応にならず、修復困難なケースもあります。軽度のうちに早めに治療することで爪周囲炎など爪トラブルを防ぐことができます。

巻いてきて痛みを感じた時や、巻くのが強くなった来た時は、早めに医療機関に相談するようにしましょう。

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【この記事を書いた人】 
一之江駅前ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。

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