頭皮や顔にできる脂漏性皮膚炎の治し方は?原因や薬についても解説

  • 頭のフケや乾燥が気になる
  • 何回も鼻のワキが繰り返しかゆくなる。
  • フェイスラインや眉間がかゆくなりやすい。
  • 頭の生え際が赤くなったり、耳切れを起こしたりする。

そのような方はいらっしゃいませんか?もしかしたら「脂漏性皮膚炎」かもしれません。

一之江駅前ひまわり医院では、脂漏性皮膚炎の診断はもちろんのこと、患者さんの要望やライフスタイルに合わせて治療しております。

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)とは?

脂漏性皮膚炎とは「皮脂の分泌が多い場所に皮膚が炎症を起こす状態」のことです。脂漏(しろう)とは文字通り「脂が漏れる=脂が多い」ことを指します。

赤ちゃんで、ほっぺたが赤くなっているのを見たことはありませんか?これも「脂漏性皮膚炎」。これは、赤ちゃんだと皮脂の分泌が不安定なので、安定するまで炎症しやすいため発症します。赤ちゃんの場合は年齢があがって皮脂の分泌が安定すると、自然と繰り返さなくなります。

一方、成人の場合は皮脂の分泌さかんな場所を中心に発症します。青年期以降に発症すると再発を繰り返し、治るまでに時間がかかることもあるのが特徴です。

脂漏性皮膚炎の原因は?

脂漏性皮膚炎の原因はさまざまな要因で皮脂の分泌が活性化して、炎症をおこすから。不明な部分も多いですが

  • 遺伝的要因: 皮脂の分泌が遺伝的に多い家系であること
  • 環境要因:入浴や洗顔不足・加工食品の摂取・ビタミンB群の不足・紫外線など
  • 睡眠不足:寝不足により生活のリズムが乱れると発症しやすい
  • 生活環境の変化によるストレス:精神的なストレスにより皮脂の分泌を増加させます

が背景として考えられています。

さらに皮膚の常在菌であるマラセチアというカビ(真菌)の一種が重要な症状の悪化因子であると考えられています。マラセチアは皮脂を栄養源にしており、皮脂の量が多くなるとマラセチアも増殖します。

なぜマラセチアが脂漏性皮膚炎に関与するのか。それを理解するために皮脂について知る必要があります。

「皮脂の過剰分泌が原因」と書くと「皮脂=悪者」のように考えてしまいがちですが、そうではありません。本来、皮脂は水分と混ざって皮膚表面をコーティングする「皮脂膜」を形成します。皮脂膜は弱酸性で殺菌作用をもつため、肌へのさまざまな刺激から皮膚を守っています。

しかし、上記のように生活環境が乱れてマラセチアが増殖すると、マラセチアが皮脂の成分の1つであるトリグリセライドを遊離脂肪酸に分解します。この遊離脂肪酸が皮膚の炎症を起こすことがわかりました。また、増殖したマラセチア自体も皮膚に炎症を起こすと考えられています。(詳細はこちら

脂漏性皮膚炎は頭皮や顔にできやすい

脂漏性皮膚炎は脂の分泌が盛んな場所にできやすくなります。具体的には以下の通りです。(イラストは女性ですが、男性の方が発症しやすいといわれています)

・ 鼻のわき
・ 髪の生え際
・ 耳の中・耳の後ろ
・ 頭皮
・ わきの下
・ 背中

が好発部位になります。

しかし、上記の場所の炎症がすべて「脂漏性皮膚炎」というわけではありません。酒さや接触性皮膚炎・アトピー性皮膚炎などをはじめ、見分けなければいけない疾患が多くあります。場合によっては、診断のため検査が必要になる場合も。

ぜひ上記の場所のかゆみや赤みが気になる方は、一度皮膚科に受診して診断してもらうことをオススメします。

脂漏性皮膚炎の塗り薬は?

脂漏性皮膚炎の塗り薬としては「炎症をおさえる治療薬」と「皮脂の分泌に関与するマラセチアの増殖を抑える薬」を使うのが一般的です。

炎症をおさえる治療薬として代表的なものはステロイド外用薬ですね。ほかにも様々な炎症を抑える塗り薬があります。どの治療薬にせよ炎症の程度や肌質・部位によって適宜変えていく必要があります。治療の主体としては「今ある炎症をとにかく抑える治療」となるので、即効性は期待できますが、根本治療ではありません。

一方、マラセチアの増殖をおさえる治療薬は、皮脂の環境を整えるわけですから根本治療に当たりますね。しかし、炎症は自然に治すことになるため即効性は期待できません。

実際には、患者さんの肌の状態を丁寧に診察した上で、治療薬をきめています。

脂漏性皮膚炎の治し方は?

脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌の乱れをきっかけに繰り返しやすいのが特徴です。

そのため脂漏性皮膚炎を抑えるためには、普段の生活習慣を改善し皮脂の分泌を安定化させるのが最も大切です。患者さんに合わせてアドバイスは変えておりますが、一般的に気を付けたい点についてお話します。

① 洗顔・洗髪は優しく泡立てて丁寧に

皮脂の過剰分泌をなくすのに洗顔はとても大切ですが、こするとかえって肌荒れの原因にもなります。低刺激性の洗顔石鹸・シャンプーを使いながら、強くこすらないように泡立てて洗うようにしましょう。マラセチアの増殖を抑えるシャンプーもあります。角質を整えるため、洗顔後の保湿は忘れずに行うようにしましょう。

② 特に炎症を起こしている部分をこすらない

皮脂は本来、肌をさまざまな刺激から守るために分泌されます。かいたり擦ったりすることで、肌を守ろうとして炎症を誘発してしまい悪化しやすくなります。普段から肌をこすることを

③ 紫外線を避ける

前述の通り、紫外線は皮脂を脂肪酸に変える働きがあるので、脂漏性皮膚炎は悪化しやすくなります。特に夏に悪化する方は要注意です。日焼け止めクリームを普段から使うようにしたり、帽子などで直接光をさえぎるようにしましょう。

④ 食生活に注意する

特にビタミンB2やB6が欠乏すると皮膚症状が現れやすくなるといわれています。ビタミンB2やB6が入っている食事としては、豚肉・レバー・卵・ほうれん草・トマト・キャベツ・さんまなどです。

また、脂肪分や糖分などを含む皮脂の分泌を高める食品をとるのを減らすこと、便秘にならないように食物繊維の多いものを取るようにしましょう。

⑤ 生活のリズムを整え、ストレスをためない

ストレスは皮脂の分泌を増加させる一番大きな要因の1つになります。「ストレスフリーな生活を送る」というのはなかなかできるものではありません。自分の時間を作ったり、自分なりのストレス解消法を探したりし、できるところ始めていきましょう。

また、生活のリズムを整えることも肌の環境にはとても大切です。特に睡眠不足にならないよう気をつけましょう。睡眠不足の解消方法は不眠症・睡眠障害について解説【眠れないあなたへ】も参考にしてください。

あわせてこちらもおすすめです

【この記事を書いた人】 
一之江駅前ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。

関連記事

  1. イボといえば液体窒素?イボ(尋常性疣贅)の原因や治療について…

  2. 首イボは自分で取れる?軟性線維腫の原因や皮膚科での治療・治療…

  3. 肌の老化を防ぐには?活性酸素や抗酸化作用のある栄養素について…

  4. 【2022年度版】とびひ(伝染性膿痂疹)について解説【症状・…

  5. ダニ刺されの特徴について解説【症状・薬・治らない時やダニ対策…

  6. 【2022年度版】毛虫に刺されたら?毛虫皮膚炎の症状や治し方…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


ピックアップ記事

新着記事 おすすめ記事
PAGE TOP