禁煙外来の費用はいくら?禁煙外来と保険適応の基準について解説【補助金】

健康に悪いことはわかっているけどやめられない「タバコ」。しかし、健康や経済面からいうと禁煙は避けては通れません。

タバコは肺がんと関係があるのは周知の事実ですね。国立がん研究センターで発表sあれた9万人におよぶ調査結果からは「タバコを吸わない人に比べて、タバコを吸う人は男性では4.5倍、女性では4.2倍肺がんになりやすい」ことがわかっており、「男性の肺がんの68%、女性の肺がんの18%はタバコが原因」とされています。

タバコは肺がんだけではありません。心筋梗塞や脳卒中、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など死に直結するさまざまな病気と直接関連します。

病気だけではありません。タバコは経済的にも大きな大打撃。タバコはどんどん高くあんり、1箱600円が通常となってしまいました。仮に1日1箱(20本・600円)吸っていた場合

  • 1年間タバコを続けると、600円×365日=219,000円
  • 5年間タバコを続けると、600円×365日×5年=約109万円
  • 10年間タバコを続けると、600円×365日×10年=219万円

とタバコだけで一財産できてしまいます。また、タバコで病気になったら病気の費用分も加わるので、経済的にも大変な損失であることがわかるでしょう

ここまで読んで「タバコを少しやめてみようかな」と思ったなら「禁煙外来」がおすすめです!!禁煙外来では医師と禁煙補助薬の力を借りながらスムーズに禁煙を成功させやすくすることができるからです。

しかし、「禁煙外来の費用が気になってなかなか受診できない」という人もいるのではないでしょうか。

今回は、禁煙外来の概要と禁煙外来の費用や禁煙外来の補助金制度についても含めて解説してきます。

(参照:国立がん研究センター「たばこと肺がんとの関係について」

禁煙外来とは?

禁煙外来は医療機関で行われている、禁煙をサポートするための医療システムのことです。3か月にわたり計5回の診察と「禁煙補助薬」を使ってあなたの禁煙を支援していきます。

実際、禁煙外来で3か月間続けていただければ、「60~70%は長期にわたって禁煙に成功できる」といわれていますね。

禁煙外来は主に「検査」「医師との問診やアドバイス」「禁煙補助薬」の3つから成り立っています。(近年禁煙治療用アプリも併用するクリニックもありますが、当院では余計に費用がかかる点なども考えて行っておりません)

① 禁煙外来の検査

禁煙外来の主な検査は「呼気一酸化炭素濃度測定」というもの。タバコの有害物質というと「ニコチン」や「タール」というイメージを持ちやすいですが、実は一酸化炭素はたばこの煙にも1%から3%ほど含まれており、非常に有毒な物質として知られています。

それを利用したのが「呼吸中の一酸化濃度を調べる」検査です。タバコを吸っていた場合、タバコに含まれている一酸化炭素を鋭敏に検出し、禁煙していないことがわかってしまいます。

逆にタバコをやめていると、速やかに排泄されていくので、実際に有害な物質が検出されない肺になっているかどうかを見る意味でも重要です。

② 医師とのアドバイス

当院もそうですが、医師は多くの患者さんと接しています。どうしても禁煙できない人や禁煙に成功した人も含めて多種多様な方に対して様々なアドバイスを行っています。

そのため、「どういう方法で禁煙が成功しやすいか」を豊富な経験からアドバイスすることが可能です。

もちろん当院でも単に禁煙補助薬を処方するだけではありません。禁煙補助薬の活用の仕方から起こりうる副作用、みなさんがどういうパターンで禁煙に失敗しやすいかなどを含めて、個別にアドバイスを行っております。

③ 禁煙補助薬による治療

禁煙治療の中心になるのが、禁煙補助薬による治療です。現在保険適応になっている禁煙補助薬は以下の2つとなります。(チャンピックスは現在処方中止となっております)

  • ニコチネルTTSパッチ®:タバコを止めるかわりにニコチンだけを吸収させることで、タバコから自然と離脱できるようにする方法です。「タバコを吸う」という習慣をまず取り除いてもらい、徐々にタバコから離脱していきます。
  • チャンピックス®:一言でいうと「たばこをあまりおいしく感じなくする薬」です。タバコを吸っても、ニコチンが作用する部位をブロックし、喫煙によるリラックス効果や快感を減らす作用があります。また脳内で部分的にニコチンと同じ働きをします。禁煙することによる離脱症状をおさえ、タバコを吸いたくなる気持ちを和らげる作用を持っています。

ニコチンガムによる治療もありますが、ニコチンガムは保険適応が通っておらず自費になります。

禁煙外来の費用は?

では、気になる禁煙外来の費用はどれくらいなのでしょうか?

保険適応で禁煙治療を受けられる場合、現在はニコチネルTTSパッチのみの治療になりますので、5回の診察、検査費用、薬代を含めて

  • 3割負担:約13,000円
  • 2割負担:約8,700円
  • 1割負担:約4,300円

となります。(12週間分)どうでしょう。高いと感じましたか?

しかし考えてみてください。1日1箱タバコを12週間吸ったら、1箱600円とした場合50,400円にも上ります。禁煙外来の費用の約4倍です。

さらに、後述するように禁煙外来を受けた人に補助金を設定している自治体も存在します。そう考えると、禁煙外来は3割負担でも決して高くない治療費といえるでしょう。

ちなみに、同治療を自費で行った場合は、通常3万円以上にものぼります。なので、保険適応で禁煙外来が受けられる人は保険診療での治療がオススメです。

保険適応で禁煙外来を受けられる方は?

では、保険適応で禁煙外来をうけるにはどうすればよいでしょうか。結論からいうと、以下の4つの条件を満たす必要があります。

  1. ニコチン依存症の判定テストが5点以上
  2. 35歳以上の方は、「1日の喫煙本数×喫煙年数」が200以上
  3. ただちに禁煙を始めたいと思っている方
  4. 禁煙治療を受けることを文書で同意している方

34歳以下の方は喫煙本数×喫煙年数の条件はありません。ニコチン依存症の判定テストは以下の通りです。

  • 自分が吸うよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまう事がありましたか。
  • 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
  • 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
  • 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、次のどれかがありましたか。(イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
  • 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
  • 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
  • タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
  • タバコのために自分に精神問題(※)が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
  • 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
  • タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。

上記のうち5項目あれば「ニコチン依存症」。普段タバコを吸ってしまう方はほとんどが該当するはずです。

ですので、タバコの本数が多い方は自力で禁煙しようと思わず、ぜひ禁煙外来をしているクリニックに相談してみてください。

禁煙外来で補助金が受けられる場合があります

さらに、実は禁煙外来は健康組合や自治体で補助金が受けられる場合があります。例えば、健康保険組合については、次のところになります。

もしかすると、あなたの所属している健康保険組合でも禁煙外来の補助が受けられる可能性があるので、調べておくとよいですね。

また、自治体でも補助金を行っているケースがあります。例えば、次の通りです。

などです。例えば、江戸川区では、「江戸川区禁煙外来治療費助成金交付事業」で「禁煙外来治療を5回受診し、完了した方」を対象に、自己負担額を助成(上限:1万円)する制度を行っています。

ですので、禁煙外来の費用を安くするためにも、補助金が受けられる自治体にお住まいの方は積極的に活用しましょう。

禁煙外来の成功率は?

チャンピックス®を使用した場合、自力で禁煙する場合と比較して、禁煙成功率は3倍になります。また、ニコチネルTTSパッチを使用した場合は2倍になるといわれています。当院では、2021年現在で、禁煙外来を利用した70%以上の方が3か月後時点の禁煙に成功されています。

ニコチネルTTSパッチ®を使用した場合、通常チャンピックスよりも劣る50-60%といわれていますが、過去の当院のデータでは、70%以上であり、あまりチャンピックスと変わりない成功率になります。

タバコに関するよくある質問

Q:加熱式タバコは禁煙の対象ですか?

A: 加熱式タバコも禁煙外来の対象です。加熱式タバコの煙には、紙巻タバコと同様に、ニコチンやさまざまな有害物質が含まれています。(Uchiyama, S. et al.: Chem Res Toxicol 31(7) : 585-593,2018 ) 禁煙外来でぜひ相談してみてください。

Q: 禁煙補助薬の副作用はありますか?

A: チャンピックスの場合の代表的な副作用に吐き気があります。特に治療初期に出やすい特徴があり、吐き気止めと併用したり量を調整したりする場合があります。

ニコチネルTTSの主な副作用は、局所のかぶれや不眠です。副作用に対しても対策してまいりますので、悩まずご相談ください。

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【この記事を書いた人】 
一之江駅前ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。

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